まな板の捨て方|厚さ5mmと素材で変わる自治体ごとのルール

木のまな板を白いプラスチックのまな板に重ね、奥に薄緑のゴム製まな板を立てかけた静物 包丁の処分・サービス

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静岡で料理歴15年のコウスケです。包丁の収集と研ぎは10年以上続けていて、まな板も木・プラスチック・ゴムと台所で入れ替えながら使ってきました。

古くなったまな板って、捨てる段になって手が止まりますよね。木なら燃えるごみでいいだろう、と思ったところで、プラスチックの方は資源なのか燃えるごみなのか分からなくなる。おまけに大きい。指定袋に入らない。結局また流しの下に戻して、数か月そこに立てたままになる。私も一枚、そうやって置きっぱなしにしていた時期があります。

そこで公式ページを当たりました。名古屋市・岡山市・横浜市・千葉市・港区・杉並区・静岡市・神戸市・仙台市。この9件に実際に書かれている表記を、言い換えずそのまま引いて並べています。調べていてはっきりしたのは、全国共通のルールが存在しないことです。その代わり、どの自治体でも見る場所は同じ3つでした。素材と、厚さと、いちばん長い辺の長さです。

  • 行き先を決めるのは素材・厚さ・大きさ・自治体の4つ。「まな板は燃えるごみ」で片付く話ではない
  • プラスチック製には厚さ5ミリで線を引く自治体がある(名古屋市と岡山市が別々にそう書いている)
  • 木製でも「家庭用のものに限ります。」と条件を付けている市がある(岡山市)
  • 素材が燃えるごみでも、長さが30センチを超えると粗大ごみに変わる区がある(港区)
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まな板の捨て方は素材と厚さで決まる

まず押さえたいのは、分別がひとつの条件では決まらないという点です。素材、厚さ、いちばん長い辺の長さ、そして住んでいる自治体。この4つの組み合わせで行き先が変わります。ここからは素材ごとに、公式ページがどう書いているかを見ていきます。同じ木のまな板でも、市が違えば呼び名も分類も変わる。逆に言えば、品目欄の括弧の中身と注記を読めるようになると、どこへ引っ越しても自分で判断できるようになります。

木とプラスチックのまな板を並べて置いた俯瞰の静物

まな板は何ゴミか自治体で変わる

まな板が何ゴミかをひと言で言うと、たいていは燃えるごみです。ただしこの「たいてい」がやっかいで、同じまな板が市をまたぐと別の袋に入ります。

横浜市の分別リストには「まな板(木製、プラスチック製)」という品目があって、分類は「燃やすごみ」。しかも理由まで書いてあります。「リサイクル施設の故障原因になるため燃やすごみへ」。プラスチックだからといって資源に回すと、選別する機械を壊しかねない、ということですね。なぜ分別が分かれるのかを明記している自治体はめずらしいので、ここは引いておきたい一文でした。

一方の名古屋市は、同じプラスチック製のまな板を「プラスチック資源」に入れています。ただし注記つきで、「厚さが5ミリメートル以上のものは可燃ごみへ」。木製のまな板は「可燃ごみ」で、こちらには注記がありません。つまり横浜市と名古屋市では、プラスチックのまな板の行き先が最初から違う。

千葉市はまた別の切り方をしていました。「まな板(木製、柔らかいプラスチック製)」が可燃ごみ、「まな板(その他)」が不燃ごみ。素材名を並べるのではなく、柔らかいかどうかで線を引いています。この書き方なら、ゴムに近い素材でも読み手が判断しやすい。

神戸市はFAQの形で答えていて、まな板については「『燃えるごみ』です。」と一行。続けて出し方まで書いてあって、「週2回決められた曜日の朝5:00~8:00までです。」とのこと。何ゴミかだけでなく、いつ出すかまで同じページで分かるのは助かります。

公式ページで見る3つの場所

  • 品目名の括弧の中(素材がどう書き分けられているか)
  • 厚さの注記があるかどうか
  • 大きさの注記があるかどうか

探し方のコツは、検索窓に「市区町村名 ごみ 分別 まな板」と入れることです。品目検索のページが出てきたら「まないた」で引く。五十音の一覧から「ま」をたどってもすぐ着きます。解説記事を何本も読むより、自分の自治体の表を1枚開いたほうが早く終わります。

プラスチックのまな板の捨て方は厚さ5mm

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。プラスチックのまな板には、厚さ5ミリという具体的な線を引いている自治体があります。

名古屋市は「まな板(プラスチック製)」を「プラスチック資源」に分類したうえで、「厚さが5ミリメートル以上のものは可燃ごみへ」と注記しています。岡山市も「まな板(プラスチック製)」を「プラ資源」としていて、条件はこう書かれています。「手で曲げることが可能なもの(厚さ5mm未満のもの)に限る。」

離れた2つの市が、まったく同じ5ミリという数字で線を引いている。これは偶然というより、プラスチックのまな板が資源として扱える厚みにだいたい共通の目安があるということだと思います。

岡山市の書き方は親切です。「手で曲げることが可能なもの」という一文があるおかげで、定規を当てなくても台所で判定できる。シート状の薄いまな板はくるりと曲がるので資源側。包丁の重みを受け止める分厚い板は、まず曲がりません。こちらは可燃側です。

杉並区は「まな板(プラスチック製)」の分別方法を「資源プラスチック」としていて、厚さの注記は見当たりませんでした(ページの更新日は2025年1月20日)。同じプラスチック製でも、厚さを条件にする市と、素材だけで決める区がある。横浜市にいたっては素材で分けず、木もプラも燃やすごみです。

「プラスチック製のまな板は不燃ごみ」と書いてある解説を見かけますが、今回公式ページを当たった範囲では、不燃ごみに分類していた自治体はありませんでした。千葉市の「まな板(その他)=不燃ごみ」だけが不燃側で、これは木製と柔らかいプラスチック以外を指す書き方です。鵜呑みにすると、資源の日に出せるものを燃やすごみで出すことになります。

厚さの測り方も一応書いておきます。端の断面に定規を当てるだけです。表面に溝や彫りがある製品は、くぼんだ部分ではなく平らな部分で測る。4ミリか6ミリか微妙なときは、岡山市式に手で曲げてみるのが早い。力を入れずにしなるなら薄い側、びくともしないなら厚い側です。

木のまな板の捨て方は家庭用に限る

木のまな板は、調べた範囲ではどの自治体でも燃えるごみ側でした。名古屋市は「まな板(木製)」を可燃ごみ、横浜市は木製も「燃やすごみ」、千葉市は「まな板(木製、柔らかいプラスチック製)」で可燃ごみ。ここは素材の性質どおりで、迷う場面が少ない。

ただ、岡山市の書き方に見落としやすい一文があります。「まな板(木製)」は可燃ごみ。そして、「家庭用のものに限ります。」という条件が付いています。

同じ形で同じ木でも、家庭で使ったものか、商売で使ったものかで扱いが変わるわけです。これは木の性質の話ではなく、ごみがどこから出たかの話。自宅で料理教室やパン教室をやっている人、仕込みの一部を自宅でしている人は、ここで一度止まったほうがいい。

自宅と店舗が同じ建物にある場合、「どの部屋で使ったか」ではなく「何のために使ったか」で見られます。判断がつかないなら、燃えるごみの袋に入れる前に自治体の窓口に聞いてください。出してしまってから戻ってくると、次の収集日まで玄関で待つことになります。

出す前の手当てはひとつだけ。乾かすことです。木は水を吸うので、洗ったばかりだと見た目以上に重い。濡れたまま袋に入れると、持ち上げた瞬間に底が抜けます。立てて2〜3日置いてから、指定袋に入るかどうか確かめる。入らなければ、後で触れる粗大ごみ側の話になります。

買い替えまで考えているなら、木のまな板は値段の幅が広いので選びやすいところです。たとえば梅沢木材工芸社の「自立スタンド付き桧のまな板 32×22」は、2026年10月7日時点で1,990円の送料込み。立てて乾かせるスタンドが付いているので、さきほどの「乾かす」がそのまま日常の置き方になります。

ひとつ正直に添えておくと、32センチという長辺は、この先に出てくる30センチの基準に引っかかる大きさです。長く使えるサイズではあるけれど、最後に手放すときは申し込みが必要になる区もある。両方知ってから選ぶほうが気持ちがいいと思います。

ゴム製まな板の処分方法は要確認

ここは正直に書きます。ゴム製まな板の捨て方は、公式ページを当たっても答えが出ませんでした。

名古屋市、岡山市、横浜市、千葉市、港区、杉並区、静岡市、神戸市、仙台市。この9件を見て回って、「まな板(ゴム製)」という品目はどこにも立っていなかった。木製とプラスチック製は書き分けてあるのに、ゴム製だけ表に無いんです。

品目表に載っていないものは、可燃とも不燃とも断定できません。だからここで「ゴム製は燃えるごみです」と書くことはしません。それらしく書いてある記事は見つかりますが、根拠として示せる公式の表記が手元にない以上、同じことはできない。

現実的な進め方は2つです。ひとつは近い品目の扱いに準じること。千葉市のように柔らかさで線を引いている自治体なら「柔らかいプラスチック製」側で読めます。もうひとつは自治体に直接聞く。確実なのは後者です。

電話で聞く前に用意する3つ

  • 素材(商品の表示をそのまま読む。「エラストマー」「合成ゴム」など)
  • 厚さ(ミリ単位。定規で端を測る)
  • いちばん長い辺(センチ単位)

この3つを先に伝えると、だいたい一度のやりとりで答えが返ってきます。「ゴムのまな板なんですけど」だけだと、向こうも素材を特定できません。

素材表示の話をもう少し。ゴムまな板として売られているものの多くは、商品ページに「エラストマー」や「合成ゴム」と書かれていて、天然ゴムとは別物です。見た目や手ざわりでは区別しにくいので、買ったときの表示を見て、その言葉をそのまま自治体に伝えればいい。使い勝手そのものについては、ゴムまな板のデメリットを包丁の目線で整理した記事に書いています。

いま売られているものの例をひとつ。e-kitが扱う「まな板 かまぼこ型 丸 食洗機対応」はエラストマー製で、2026年10月7日時点では1,880円の送料込みでした。この手の樹脂系は食洗機に入れられるものが多く、日々の手入れは楽です。

買うときに素材表示をスマホで撮っておくと、何年か先に捨てる場面でそのまま使えます。地味ですが、今回いちばん役に立つ備えだと思いました。

ガラス製まな板はどうやって捨てる

ガラス製のまな板をどうやって捨てるか。見て回った9件のうち、ガラス製を独立した品目として書いていたのは横浜市だけでした。「まな板(ガラス製)」の分類は「燃えないごみ」。木製・プラスチック製を燃やすごみにしている横浜市が、ガラスだけは別の袋に分けているわけです。

千葉市は「まな板(その他)」を不燃ごみとしています。ガラス製はこの「その他」に入ると読めますが、千葉市は「まな板(ガラス製)」という品目を立てていないので、ここは断定しません。ガラス製は燃えないごみ側が基本線、ただし自分の自治体の表に品目が無ければ、ガラスの項目を見るか問い合わせる。この順番です。

割れている場合の扱いにも触れておきます。名古屋市の分別検索のページには、びんについて「割れたびんは、丈夫な紙などで包み「キケン」と表示してから、不燃ごみへ出してください。」という注記があります。まな板について同じ指示が書かれているわけではありません。ただ、袋の中で割れて回収する人が怪我をする可能性は同じなので、私は包んで出したい派です。

自分の判断で足していいことと、足してはいけないことの境目があります。「紙で包む」「危険と書く」は安全側に寄せるだけなので、どの自治体でも問題になりません。一方で「袋に入れるために割る」「小さく切る」は別です。品目表にそう書かれていない限り、やらないほうがいい。

もうひとつ実務的な話を。ガラスのまな板は厚みがあって、同じサイズの木やプラスチックより重い。普通のポリ袋に入れると、持ち上げた瞬間に底が抜けます。袋を二重にするか、段ボールを折って底を作ってから入れる。集積所まで数十メートル持つだけでも、ここで差が出ます。

そして、ガラスのまな板を手放す理由が「包丁の切れ味が落ちる気がする」であれば、それは素材の選び直しの話でもあります。硬い面に刃を下ろし続けると、刃先は欠けるというより寝ていきます。捨てる前に、次に何を使うかもセットで考えておくと二度手間になりません。

大きな木のまな板の長辺にメジャーを添えて長さを測る静物

30cm以上のまな板はどこに捨てる

まな板が大きいとき、どこに捨てればいいのか。この点は港区のページがいちばんはっきりしています。品目は「まな板(木製)」、分別区分は「可燃ごみ」。そして注意点の欄に、「30㎝以上は粗大ごみです。」と書かれています。

素材が燃えるごみでも、大きさだけで行き先が変わる。しかも30センチは、まな板にとって小さい数字ではありません。家庭用の木のまな板で、長辺が30センチを超えるものはふつうにあります。「木だから燃えるごみ」で止めてしまうと、港区では間違いになります。

名古屋市は別の基準でした。分別検索のページには、大きなものについて「容量が45リットルの指定袋に入らないものは、粗大ごみに出してください。」という注記が繰り返し出てきます(まな板の欄に書かれているわけではありません)。センチではなく、指定袋に入るかどうかで判断する形です。長さで決める区と、袋で決める市がある。

捨てる前に測る3つ

  • 厚さ(ミリ)— プラスチック製の5ミリ判定に使う
  • いちばん長い辺(センチ)— 粗大ごみ判定に使う。取っ手や丸みも含めて端から端まで
  • 指定袋に入るか — 実際に入れてみるのが一番早い

測らずに受付へ電話すると、「大きさはどれくらいですか」で止まります。先に3つ控えておけば、1回のやりとりで収集日まで決まる。メジャーが無ければ、A4の紙が約30センチ×21センチなので、長辺を並べるだけでも港区の基準はだいたい判断できます。

袋に入るかを試すときは、無理に押し込まないでください。基準は、口を結べる状態で収まるかどうかです。はみ出したまま出すと収集されずに残ることがあり、気づいた時点で持ち帰ることになります。

では、袋に入るように小さく切って出すのはどうか。品目表にそう書かれていない限り、自己判断で形を変えないほうがいいと思っています。回収と処理の仕組みは自治体の側で決まっていて、見た目を変えたからといって扱いが変わるとは限らない。木を切る手間と、申し込みの電話1本。どちらが楽かという話でもあります。

まな板の捨て方と捨てる前の選択肢

ここからは、袋に入らない大きさのものと、自治体ごとの差の実例、そして「そもそも捨てなくていいかもしれない」という選択肢を見ていきます。業務用のまな板は窓口そのものが変わる。横浜市と名古屋市を並べると、同じ素材で結論が逆になる箇所が出てくる。そして、反りや黒ずみは直せる場合があります。捨てる手順を調べるのと並行して、こちらも一度見ておくと手間が減ります。

使い込んで細かい傷が増えた木のまな板を壁に立てかけた静物

業務用まな板の処分は大きさ次第

業務用の大きなまな板は、家庭ごみの袋に入りません。仙台市には「プラスチック製のまな板(業務用まな板を家庭で使っていた場合も含む)の出し方を教えてください。」というFAQがあって、業務用の板を家庭で使っていた場合まで含めて答えています。「業務用まな板など大型のものは、粗大ごみ受付センター(022-716-5301)に収集を申し込んでください。」そして「小型のものは、プラスチック資源指定袋に入れて指定曜日にごみ集積所に出してください。」(ページの日付は2026年1月20日)。分かれ目は家庭用か業務用かではなく、大型か小型かです。なお、このFAQはプラスチック製についての案内なので、木製の大きな板が同じ扱いになるかは市に確認してください。

大型は申し込み、小型は袋。同じまな板という品目の中で、窓口が二手に分かれるわけです。業務用という言葉が公式ページに出てくるのはめずらしく、それだけこの相談が多いのだと思います。

名古屋市も申し込み先を明記しています(まな板の欄ではなく、粗大ごみに出す品目に共通で付いている注記です)。「粗大ごみ受付センターへお申し込みください。インターネット受付又は電話0120-758-530、携帯電話・愛知県外からは052-950-2581」。インターネットでも電話でも受け付ける形で、県外の携帯からかける番号まで分けてある。

一方で、岡山市は別の線を引いています。「家庭用のものに限ります。」という条件です。家庭から出たものと、商売から出たものは別の扱いになると読めます。自宅で飲食や教室をやっていて、そこで使っていたまな板なら、家庭ごみの袋に入れる前に窓口へ確認したほうがいい。素材が同じでも、出てきた場所で道が分かれます。

粗大ごみの手数料は、自治体と品目によって金額が違います。この記事では実額を書きません。調べた9件のうち、まな板について具体的な金額を示していたページは無かったからです。受付のときに、金額と支払い方(処理券をどこで買うか)を一緒に聞いてください。

申し込みの流れは、おおむねこうなります。受付に連絡する、品目と大きさを伝える、収集日と手数料を案内される、処理券を買って貼る、指定された日の朝に指定された場所へ出す。収集日が1〜2週間先になることもあるので、台所の入れ替えを急いでいるなら先に申し込みだけ済ませておくと動きやすいです。

まな板の捨て方は横浜市と名古屋市で違う

同じ国の、同じまな板で、ここまで違うという例を並べます。横浜市と名古屋市です。

素材 横浜市 名古屋市
木製 燃やすごみ 可燃ごみ
プラスチック製 燃やすごみ プラスチック資源(厚さ5ミリ以上は可燃ごみ)
ガラス製 燃えないごみ 品目の掲載は見当たらず

横浜市は素材でほとんど分けません。木もプラも燃やすごみで、理由は前に引いた「リサイクル施設の故障原因になるため燃やすごみへ」。名古屋市は反対に、プラスチックを資源として集めたうえで、厚いものだけ可燃へ回す。同じ板が、市をまたぐと資源になったりごみになったりします。

どちらが正しいかではなく、どちらもその市では正しい。処理する施設の設備が違えば、集め方も変わるということです。木製の「燃やすごみ」と「可燃ごみ」は呼び名が違うだけで中身は同じですが、袋の種類や出す曜日は自治体ごとに決まっています。

これが実際の事故になるのは引っ越しのときです。横浜から名古屋へ移った人が、前の住所のつもりでプラスチックのまな板を燃やすごみに出す。逆に名古屋から横浜へ移った人が、プラスチックを資源の日に出す。後者は選別の現場に迷惑をかけることになります。引っ越し先で最初に出す大きなごみがまな板というのは、けっこうありそうな話だと思います。

この表を作っていて気づいたことがもうひとつあります。横浜市はガラス製を独立した品目として立てているのに、名古屋市のまな板の欄にガラス製は出てきませんでした。自分の自治体の表に、持っている素材が載っていないことは普通にあるわけです。そういうときは品目を探し続けるより、素材名そのもの(ガラス、ゴム)で表を引き直すか、窓口に聞いたほうが早い。

もうひとつつまずきやすいのが呼び名です。「可燃ごみ」で覚えている人が横浜市のページを開くと、同じ分類が「燃やすごみ」になっている。杉並区の「資源プラスチック」と名古屋市の「プラスチック資源」も、語順が逆です。覚えた言葉で探さず、品目名で引いて、書かれているほうの言葉を読む。

なお、検索すると「まな板 捨て方 大阪市」のような組み合わせも並びますが、大阪市については今回公式ページを取れていないので書きません。隣の市のルールを当てはめた瞬間、それは推測になります。

杉並区と静岡市のまな板の捨て方

区ごと、市ごとの差をもう一歩細かく見ます。まず東京23区から。

杉並区は「まな板(プラスチック製)」の分別方法を「資源プラスチック」としています(ページの更新日は2025年1月20日)。一方の港区は、木製のまな板に「30㎝以上は粗大ごみです。」という注意点を付けている。同じ23区内で、片方は資源としての集め方を書き、もう片方は大きさの線を書いている。23区はそれぞれが分別を決めているので、「東京のルール」という形ではまとめられません。

静岡市の書き方はもう少し変わっています。「まな板<プラスチック製、木製>」というひとつの品目に、区ごとの欄が並んでいるんです。葵区・駿河区が「可燃ごみ」、清水区も「可燃ごみ」。欄は分かれているのに、中身は同じでした。

私は静岡に住んでいて、葵区には祖父母の家があります。市のページを開いて区の欄が分かれているのを見ると、つい「区で違うのか」と身構えるのですが、まな板については結論が揃っていた。欄が分かれていることと、ルールが違うことは別の話なんですね。品目によっては区で分かれるからこそ、欄の形だけ先に用意してあるのだと思います。

自分の自治体を調べる手順

  • 「市区町村名 ごみ 分別 まな板」で検索して、品目検索のページを開く
  • 区の選択欄があるか確認する(あれば自分の区を選ぶ)
  • 品目名の括弧の中(素材)と、注記(厚さ・大きさ)を読む

慣れれば1分で終わります。

公式ページを見るときに、あと1か所だけ気にしてほしいのが更新日です。杉並区のまな板のページは2025年1月20日、神戸市のFAQは2025年9月19日、仙台市の案内は2026年1月20日。どれも日付が入っています。分別のルールは処理施設の都合で変わるので、何年か前に読んだ記憶や、更新日の書かれていない解説よりも、この日付が新しいページのほうを信じていい。

ここまで9件を並べてきて思ったのは、公式ページの書き方そのものに個性があるということです。理由を書く市、条件を書く市、区ごとに欄を割る市。読む側は、答えだけを探すよりも「どこに条件が書かれているか」を先に見つけたほうが速い。括弧と注記、この2か所です。

まな板を捨てる時期の見分け方

捨て方が分かると、次に「まだ捨てなくていいのでは」という迷いが出てきます。私はこの迷いは正しいと思っていて、順番としては先に直せるかどうかを見ます。

包丁を研いできた側の目で見ると、まな板を替える合図は3つです。包丁の傷が深く筋になって、洗っても底に汚れが残るとき。反って、置いたときにカタカタ動くとき。そして黒ずみが表面を越えて落ちないとき。2つ目の反りは、切れ味ではなく安全の問題なので、ここが出たら早めに手を打ったほうがいいです。板が動く状態で包丁を入れるのは、普通に危ない。

このうち反りと黒ずみは、素材と程度によって戻ることがあります。木は削り直せば表面が更新されますし、プラスチックの黒ずみは落とし方の相性で変わる。どこまでが直せる範囲で、どこからが買い替えかは、まな板の削り直しと買い替えの分かれ目をまとめた記事に費用の目安まで書いています。寿命の判断はそちらに預けます。

プラスチックは削って平らにするのが現実的ではありません。表面を削れば、その分だけ薄くなります。ちなみに削って5ミリを割ったら、名古屋市や岡山市の分類では資源側に移る理屈になりますが、品目表にそんな注記はありません。理屈としては面白いものの、実務で当てにする話ではないです。

木のまな板なら、最初から削り直しを前提に選ぶ手もあります。無垢材の四国加工の「まな板 美(び)」はヒノキの一枚板で、削り直しのサービスが付いています。価格は2026年10月7日時点で3,630円。削って使い続ける前提の道具は、捨てる回数そのものが減ります。この記事を書きながら、いちばん納得感があったのはこの選び方でした。

もちろん、傷と黒ずみと反りが全部出ている板を無理に延命する必要はありません。衛生面で不安が残るなら、そこは素直に替える。判断の順番だけ、直せるか→捨てるか、にしておくという話です。

カビで捨てるか迷う時のまな板の捨て方

最後はカビの話から、全体のまとめに入ります。黒い点が消えないのを理由に手放す人は多いはずで、私自身もここで一番迷いました。

黒い点が消えないとき、見るのは深さです。表面の黒ずみなら、洗いと削りで届きます。木の繊維の中まで黒が入っていると、表面を削っても下から出てくることがある。削って黒が出てこなくなるかどうか、これが直せるかの線になります。1回削って同じ場所に戻ってくるなら、そこは諦めていい部分です。

漂白剤の使い方は素材で変わります。プラスチックは塩素系の漂白剤で白さが戻る製品が多い一方、木は色が抜けたり匂いが残ったりします。商品に手入れの指定があるなら、まずそれに従うのが安全。指定が見つからない木のまな板なら、削るほうが確実です。

では、捨てると決めた日の手順にまとめます。やることは4つです。

捨てると決めた日の4手順

  • 素材を確認する(木・プラスチック・ゴム(エラストマー)・ガラス。商品の表示があればそれを読む)
  • 厚さを測る(プラスチック製は5ミリが線になる自治体がある。手で曲がるかでも代わりになる)
  • いちばん長い辺を測る(港区のように30センチで粗大ごみへ変わる区がある)
  • 自治体の品目検索を開き、品目名の括弧の中と注記を読む

この4つで止まるのは、素材が品目表に載っていない場合だけです。ゴム製がその例でした。そのときは測った数字を持って電話すれば終わります。素材・厚さ・長さの3つが言えれば、向こうはすぐ答えてくれます。

包丁も一緒に処分するつもりなら、そちらは刃物なので別の手当てが必要です。まな板の品目には、刃物のような包み方の指示は付いていません。

捨てた後に何を使うかまで決めているなら、素材を変えてみるのもひとつ。水を吸わない金属のまな板がどこまで使えるのかは、チタンのまな板を包丁の目線で検証した記事にまとめました。刃への影響も含めて、良いところだけでなく引っかかる点も書いています。

まな板の捨て方は、素材と厚さといちばん長い辺の3つを測ってから自治体のページを開けば、それだけで答えが出ます。流しの下で何か月も順番を待っている板があるなら、まずはメジャーを持ってくるところから始めてみてください。

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